多芯ケーブル
制御盤内の配線から産業機器の信号伝送、ロボット周辺の可動配線まで、複数の導体を1本にまとめて扱えるケーブルは、配線設計の効率化に欠かせません。用途ごとに必要な芯数、柔軟性、シールド構成、耐久性が異なるため、選定では「何本入っているか」だけでなく、配線環境全体を見て判断することが重要です。
このページでは、多芯ケーブルを中心に、産業用途でよく確認される選定ポイントや活用シーンを整理しています。通信・制御・装置内配線に使いやすい製品群を比較しながら、自社設備や案件に合う仕様を検討したい場合の参考としてご覧ください。

多芯ケーブルが使われる場面
多芯ケーブルは、複数の信号線や電源線を1本の外被にまとめた構造により、配線作業の簡素化、取り回しの改善、識別性の向上に役立ちます。センサー、アクチュエーター、PLC周辺、通信機器、制御機器など、配線点数が増えやすい設備では特に有効です。
また、単芯線を個別に束ねる方法と比べて、ケーブルルートの整理がしやすく、保守時にも系統を追いやすいのが特長です。固定配線向けだけでなく、屈曲を伴う装置や可動部向けのロボットケーブル系統も含まれるため、用途に応じて設計思想の異なる製品を選ぶ必要があります。
選定時に確認したいポイント
まず確認したいのは、芯数と導体サイズです。制御信号中心なのか、複数の入出力をまとめたいのかによって必要な構成は変わります。たとえば、3M 3750/16SF Multi-Conductor Cable 16 26AWG 30.48m/304.8m Tinned Copper 300V Roll のように、複数導体をまとめたタイプは通信・コンピュータ・制御系の配線検討で参考になります。
次に重要なのが、固定配線か可動配線かという点です。繰り返し動作する箇所では、一般的な装置内配線用ケーブルではなく、ロボット用途を意識した構成が適しています。さらに、ノイズ対策が必要な環境ではシールドの有無、配線距離が長い場合は電圧や絶縁材料の条件も確認しておくと、実装後のトラブルを減らしやすくなります。
産業用途で見られる主なタイプ
同じカテゴリ内でも、実際にはいくつかの使い分けがあります。装置内の一般配線では、複数導体をまとめた標準的なケーブルが使われる一方、センサーやI/O接続ではあらかじめコネクタが付いたケーブルアセンブリが選ばれることがあります。たとえば HARTING 21348485484050 Cable Assembly Cord Set 5m M12 Circular to M12 Circular 4 to 4 POS M-F や HARTING 21348400383010 M12 A-Coded Cable Assembly は、現場配線の簡略化を重視するケースでイメージしやすい製品です。
一方で、可動部やロボットアーム周辺では、反復屈曲やねじれへの配慮が重要になります。HARTING 21348485484100 Robot cable、HARTING 21348485390010 Robot cable、3M 3644B/36SF Robot cable、3M 3750/16A Robot cable のような製品は、こうした可動用途を検討する際の候補として把握しやすい存在です。用途が近くても、固定用と可動用では選ぶべき条件が大きく異なります。
メーカーごとの特徴を比較しながら探す
取り扱いメーカーでは、3MやHARTINGが代表的です。3Mは多芯・ロボット用途のケーブル群を含み、制御や通信を意識した構成の製品例が見られます。HARTINGは産業用接続技術との親和性が高く、ケーブル単体だけでなく、M12系のケーブルアセンブリまで含めて検討しやすいのが特徴です。
また、配線システム全体で見ると、Belden、Commscope、AMP Connectors - TE Connectivity、DEUTSCH - TE Connectivity などの周辺メーカーも文脈として重要です。ただし、実際の選定ではブランド名だけで決めるのではなく、導体構成、敷設環境、可動条件、接続方式との整合性を優先するのが基本です。
関連カテゴリとあわせて考えると選びやすい項目
多芯ケーブルの選定は、単体で完結しないことが少なくありません。装置内の単線配線や内部ジャンパ配線が関係する場合は、フックアップワイヤーも比較対象になります。配線距離や構造が違えば、まとめ配線より単線管理のほうが適するケースもあります。
また、敷設後の整理や固定にはケーブルタイの併用が実務上ほぼ前提になる場面があります。ケーブル本体だけでなく、配線ルート、結束方法、保守スペースまで含めて考えると、施工性とメンテナンス性の両方を確保しやすくなります。
導入前に整理しておきたい実務的な確認事項
選定前には、使用環境をできるだけ具体化しておくことが大切です。たとえば、固定か可動か、必要な配線長、接続先の端子やコネクタ形式、ケーブルトレイ内か装置外か、といった条件が曖昧なままだと候補を絞り込みにくくなります。特に産業機器では、信号系・電源系・通信系が混在するため、配線系統ごとに役割を分けて考えると選びやすくなります。
さらに、保守交換のしやすさも見逃せません。ロール品を現場で加工するのか、既製のケーブルアセンブリで工数を減らすのかによって、必要な部材や作業手順は変わります。新規設備だけでなく、既存設備の更新案件でも、設置スペースや既設コネクタとの互換性確認が重要です。
まとめ
多芯ケーブルは、複数回路を効率よくまとめながら、制御・通信・装置内配線の整理性を高められる実用的な選択肢です。固定配線向けの標準タイプと、ロボットや可動部向けの高柔軟タイプでは重視すべき条件が異なるため、芯数やサイズだけでなく、使用環境と接続方式まで含めて確認することが大切です。
掲載製品の中には、3MやHARTINGのように、単体ケーブルから産業用ケーブルアセンブリまで比較しやすい選択肢があります。案件に応じて必要な仕様を整理しながら、施工性、耐久性、保守性のバランスが取れた構成を検討してみてください。
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