スルーホール絶縁型DC/DCコンバーター
基板実装の電源設計では、入力系と出力系を電気的に分離しながら、限られたスペースに安定した電源回路を組み込むことが重要になります。そうした用途で広く選ばれているのが、スルーホール絶縁型DC/DCコンバーターです。実装性と絶縁性のバランスが取りやすく、産業機器、計測機器、通信機器、制御機器など、信頼性が重視される回路で活用されています。
このカテゴリでは、基板へリード端子で固定するタイプの絶縁型DC/DCコンバーターを中心に掲載しています。ノイズ対策、グランド分離、安全性への配慮が求められる設計において、必要な電源変換を効率よく構成したい場合に検討しやすい製品群です。

スルーホール実装が選ばれる理由
スルーホールタイプは、プリント基板に端子を通してはんだ付けする構造のため、機械的な保持力を確保しやすい点が特長です。振動や温度変化のある環境、あるいは保守性を考慮した産業用途では、表面実装品とは異なるメリットがあります。
また、絶縁型DC/DCコンバーターでは、単なる電圧変換だけでなく、入出力間の絶縁によって回路間干渉の低減や安全性の確保に寄与します。アナログ回路とデジタル回路の分離、センサー側と制御側の分離、通信インターフェースの絶縁など、用途は幅広く、設計上の自由度を高めやすいカテゴリです。
主な用途と導入シーン
この種のコンバーターは、PLC周辺、I/Oモジュール、計測ボード、センサーインターフェース、産業用通信、電源分離が必要な制御回路などでよく使われます。特に、グランドループの抑制やノイズの影響低減を目的とする場面では、絶縁電源の採用が有効です。
医療、試験、監視、FA設備などでも、回路ごとに独立した電源を構成したいケースがあります。小型の基板実装電源として扱いやすく、システム全体の電源構成を整理しやすい点も、スルーホール絶縁型の実用的な強みです。
選定時に確認したいポイント
製品を比較する際は、まず入力電圧範囲と出力電圧・出力電力の整合を確認することが基本です。そのうえで、必要な絶縁レベル、実装スペース、周辺回路との兼ね合い、使用温度帯などを総合的に見ていくと、導入後のミスマッチを減らせます。
さらに、回路側で重視する条件によって、ノイズ特性、安定度、実装形状、端子構成の見方も変わります。高密度実装を優先する場合はSMD 絶縁型DC/DCコンバーターも比較対象になりますが、堅牢な固定や挿し込み実装を重視するなら、スルーホール型が適しています。
掲載製品の一例
このカテゴリでは、Advanced Energyの製品を中心に、基板実装向けの絶縁型DC/DCコンバーターを確認できます。たとえば、Advanced Energy 1/4A24-N20-I10-F-M-H DC to DC Converter Modules、Advanced Energy 6A12-N4-I5-F-E DC to DC Converter Modules、Advanced Energy 12C24-P250-I10-H-Z11 DC to DC Converter Modules などは、用途ごとの電源構成を検討する際の参考になります。
そのほか、Advanced Energy 20A24-N30-I5-H-1 DC to DC Converter Modules や Advanced Energy 4LE24-P30-10PPM-DAF-BNC DC to DC Converter Modules、ams OSRAM 20A24-P30-I5-E-1 DC to DC Converter Modules も掲載されています。型番ごとに入力条件や出力条件、実装性の見方が異なるため、単純な型番比較ではなく、回路要件と組み合わせて確認することが大切です。
他の実装形態との違い
絶縁型DC/DCコンバーターは、実装方法によって使いやすさが変わります。基板上での実装効率や自動実装への適性を重視する場合と、筐体内での堅牢性や保守性を重視する場合では、適したカテゴリが異なります。
装置内で筐体固定を前提とする場合は、シャーシマウント絶縁型DC/DCコンバーターも検討候補になります。一方で、特殊な構造や標準分類に収まりにくい製品を探す際には、その他の絶縁型DC/DCコンバーターを併せて見ると、比較の幅を広げやすくなります。
設計・調達の観点で見た実務上のメリット
B2Bの調達では、単に電圧変換できるかだけでなく、量産時の実装安定性、置き換え検討のしやすさ、保守時の再現性も重要です。スルーホール実装品は、手実装や試作段階でも扱いやすく、評価から量産へ移行する過程で運用しやすいケースがあります。
また、制御盤、評価装置、産業用ボードなどでは、部品固定の確実性が重視されることも少なくありません。そうした場面では、基板実装の安定性と絶縁電源の機能を両立できる点が、スルーホール絶縁型DC/DCコンバーターの強みになります。
用途に合ったカテゴリ選びが重要
スルーホール絶縁型DC/DCコンバーターは、絶縁、基板固定性、回路分離を重視する設計で検討しやすいカテゴリです。掲載製品の中から入力条件、出力要件、実装方式の優先順位を整理して比較することで、用途に合った選定がしやすくなります。
基板サイズ、組立方法、装置構造によって最適な実装形態は変わります。必要に応じて近いカテゴリも見比べながら、システム全体に合う電源構成を選ぶことが、無理のない設計と調達につながります。
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